MacOS X 10.7 – Lion

今更ながらにうちのMacBookProを10.6から10.7にしてみた。
ちょっと感想を述べてみる。

最初に気づいたのが、スクロールが逆になった事。トラックパッド(あるいはマウスのホイール)を下にスクロールさせると、画面は上にスクロールするという動作。
慣れればこれでも良いかもしれないけど、Windowsや10.6までのMacと併用する場合、致命的に使いづらい。
なので、すぐに設定を変更して、これまで通りの動作に戻した。

次に気づいたのが、Aquaインターフェイスの水色のスクロールバーが変更された事。スクロールアロー(上下の矢印)が消えて、細いグレーのバーだけになってる。
前々からAquaの水滴っぽいアピアランスはくどくて格好悪いと思っていたので、それはいいんだけど、スクロールアローまでなくしたのは疑問に思う。
トラックパッド操作ならスクロールバーを使う事は少ないけど、マウス操作の場合は横スクロールするのにスクロールバーを使う必要がある。

他に気になったのは、フルスクリーン機能。ウィンドウ右上のボタンを押すと、メニューバーが消えて、ウィンドウが画面全体に広がり、アプリケーションがいわゆる全画面表示になる。
これってどういう時に使うんだろう?
Macのアプリケーションはメニューバーの文化だから、メニューバーが消えるのは操作性に大きく影響を与える。
Windowsのウィンドウ最大化みたいに、普通にウィンドウが画面いっぱいに広がるだけにした方が素直に使いやすいと思うのだけど。

ところで、10.7で一番楽しみにしてたのが、ターミナルの256色対応。
ターミナルを起動して、vimのカラースキームを256色に変えてみると、確かに対応してる。綺麗になった。
なんだけど、vsplitで画面を縦分割すると、スクロールが遅い!しばらく上下にスクロールさせつつ考えてみたけど、これはダメだ。
自分の場合、ターミナル上のvimがもっともよく使うアプリケーションなので、これは致命的にダメ。
絶望的な気持ちで、なんとかならないかとフリーウェアのiTerm2をインストールしてみたら、あれ、案外スクロール速い?
以前iTerm2を試用した時はスクロール遅くてダメだなと思ったんだけど、いつの間にか改善されてる。
10.6までのターミナルほど速くはないけど、これならなんとか我慢出来る。

というわけで、10.7を総評すると、微妙な出来かな。
自分は旧MacOSのSystem7の頃からMacを使ってて、最初のOSXを見て、Macはガラリと変わったなと思ったんだけど、それと比べても10.7は随分違ったものになったと思う。
AppleにとってメインストリームはiPhoneであって、Macじゃないんだと思う。
MacはiOS寄りになっていってる。スクロールが逆になったり、スクロールバーが変わったり、フルスクリーン機能だったりは、全部iOSの文化。
普段使ってるデジタルデバイスがiPhoneで、たまにパソコンも使うという人には、10.7は良い物なんだろうと思う。